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《オイル分析》 Verior Protector vs RoyalPurple XPR

  • 執筆者の写真: Verior
    Verior
  • 4月21日
  • 読了時間: 3分

更新日:4月23日

ついにこのネタを投下する時が来ました。


先月、オイル分析の依頼をかけて結果をいただきましたので、その内容と考察について投稿します。

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分析対象は、VeriorからはProtector。アルキルナフタレンの高配合により耐久性を極めたモデル。その5W-30。


比較対象としては、せっかくなので最高峰と名高いロイヤルパープルから、トップグレードのXPR。こちらも5W-30。


Veriorの性能がどれだけ肉薄できるか、楽しみです。


それでは、スタートです。


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試験項目は4種類。

  • 動粘度測定(新油&酸化油)

  • ISOT試験

  • 塩基価(新油&酸化油)

  • シェル式四球試験(新油)


欲を言えばもっと試験(分析)のバリエーションを増やしたいのはやまやまですが、今回の内容だけで試験費用が15万円弱かかりました。

だれか試験費用援助してクレメンス... ( ´;ω;`)ブワッ


1.動粘度測定(新油)

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ロイヤルパープルはまず間違いなく100%PAOベース。

低温特性と粘度指数の高さは流石です。


2.塩基価測定(新油)

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塩基価とはオイルのアルカリ値であり、酸化に対する寿命を意味します。

そして塩基価の高低は清浄分散剤の多寡とほぼ同義。煤やスラッジを分解できる寿命を意味します。


3.シェル式四球試験(摩耗)(新油)

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より有意な差が得られるよう、温度条件をできる限り過酷にした。

二硫化タングステンを配合するVeriorであれば必ずしや同等もしくは凌駕できると信じていたが、結果は負けた。XPRすげぇ。

(試験が玉っころを回すだけなので、摩擦面に新しいオイル(二硫化タングステン)が供給されにくいのかもしれない)


4.ISOT(熱安定度)試験

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ここからは酸化試験。

ISOT試験で熱酸化を促します。

一般には試験時間は24時間でみますが、今回はより過酷に2倍の48時間という試験時間をとりました。

165℃で48時間。。。あまりに過酷すぎる酸化テストです。


5.動粘度測定(酸化油)

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酸化試験後に粘度測定を再度行った。

Veriorは下がりロイヤルパープルは上がったがどちらも変化量は僅か。

熱を加えても変化がない(少ない)ということは、熱ダレしないということ。

せん断による劣化を別にすれば、サーキットで走っても熱での粘度変化はほぼほぼ無いとみて良いでしょう。


6.塩基価測定(酸化油)

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ここはVeriorの一番の得意分野。

見事、165℃×48時間後というとんでもない条件でも塩基価を残してくれました。


でもロイヤルパープルの塩基価がもともと低かったので0になってしまった。

あ~これでは酸化速度の比較(評価)ができない。塩基価だけでなく酸価の評価も必要だったか。



以上になりますが、いかがでしたでしょうか。


一定の結果は得られましたが、物足りないのは私も同じです。

が、お金がかかりすぎてつらたん。😭


ぜひ感想や要望などコメントでお寄せください。


この試験結果の比較は動画にしてYoutubeに上げたいところ。

が、動画作成はノウハウと実績がないから時間が取れないんよ。。。

2件のコメント


ゲスト
4月28日

とてもざっくり言ってしまえばロイヤルパープルXPRはレースでのここ一発専用オイルということですか。逆に言えばVeriorは最高値は負けても街乗りからサーキットまでオールマイティー。レース命の人はロイヤルパープルをどうぞと・・・。

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不明なメンバー
4月29日
返信先

今回の結果だけから見れば私も概ね同感になりますね。

バイアスがかからない中立な立場で試験結果を見ましたが、高いだけあって耐酸化性能もかなり高そうです。(塩基価が無くなってもなお酸化しにくい)


一点、ロイヤルパープルの本家サイトでPDSを見ると塩基価が9あって、試験方法の違いはあれど実測で3.51というのは落差が大きすぎて何だかモヤります。

https://www.royalpurple.com/product/xpr-extreme-performance-racing-oil/

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