
エンジンオイルで、ベースオイルと添加剤はどちらがより重要?
- Verior

- 8月22日
- 読了時間: 3分
昨年みんカラに投稿した記事を転載。
ちょっと回りくどいですがぜひ最後までお読みください。
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エンジンオイル業界の人間のセリフによくある、「ベースオイルが大事」論。
これってどこまでが正しいと言えるのか?
「業界のプロが言ってるから」では根拠として薄いよね。
てことで、ちょっと自分の仕事に置き換えて考えてみた。
木材で言えば樹種と塗料の関係に近い
私の本業は住宅建築業でリフォームも行う為、ウッドデッキの修繕依頼を受けることもあるのですが、依頼してくる家はデッキ板が完全に腐ってる事が多いです。

しかし問題なのが、お客さんも決してサボっていたわけではなく、毎年とは言わずとも定期的には塗装しているのです。
でも完全に腐ってしまうほど劣化してしまった。
同様のケースをいくつも直してきたのですが、そうした家に共通しているのはホームセンターの(安い)塗料を使っていたこと。
素人レベルで良い塗料を見極めるのは難しいですが、例えば当社が使っている塗料だと比較にならないほど相当長持ちしますので、良い塗料を選ぶことは有効な対策になります。
結論1:耐久性を決める要因…塗料
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あと一つ対策があるとすれば樹種の選定です。

これもうちで直した家のデッキの写真ですが、同じ環境下でも樹種の違いでここまで差が出ます。
こういう事例を経験してきているので、当社ではデッキ材には米ヒバを使っています。
結論2:耐久性を決める要因…樹種
さて。ということで、これらの話をエンジンオイルに置き換えると、
大元の木材の樹種 → ベースオイル
耐久性を付加する塗料 → 添加剤
という関係性だと言えます。
今回のお話を読んでみて、ウッドデッキ(エンジンオイル)を長持ちさせるためには
「樹種(ベースオイル)が大事!」だと思いましたか?
それとも
「塗料(添加剤)のほうが大事!」だと思いましたか?
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これって二者択一で選ぶような話じゃないです。当たり前な話でどっちも大事です。
ただ、ベースオイルが粘度指数でグレード分けされてるのと同様に、添加剤にもピンキリあるのです。(しかしデータは公表されない。)
ただ言えることは、ウッドデッキを安い材料と塗料で定期メンテしてもすぐ傷むのと同様に、エンジンオイルだって安い物で定期交換してもエンジン内は傷む(汚れる)んです。
だってそもそもの性能がしょぼいんだから。
「故障しない=調子良い」って程度のレベルの認識だからメーカーもそこに突け込んでくる。
純正だからとか保証がとか、本質はそこじゃない。
ただの消耗品ではなく趣味として車を楽しみ続けたいと思うなら、オイルに対するリテラシーも付けたいものです。
じゃないといつの時代も商売人の食い物にされるいいカモでしか見られない。
最終結論:商売っ気がやたらと目立つ(宣伝にばかりコストを割いている)メーカーの商品は、大概クソです。
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