アルキルナフタレンとひまし油エステルの選択基準
- Verior
- 6月10日
- 読了時間: 2分
更新日:9月25日
先日のブログの続きになりますが、先日も書いたとおり、使用者の実感として0W-20に添加した場合は、アルキルナフタレンとひまし油エステル、どちらのケースでも高回転域のフィーリングが向上したそうです。
ではどちらも潤滑性(油膜性能)を向上させるこれら二つについて、添加剤として使用する場合にはどういう基準でどちらを選択したらよいのでしょうか?
アルキルナフタレンもひまし油エステルも、(弱いながら)極性を持つために金属面に油膜を保持してくれるおかげで潤滑性が向上します。
そうした共通点以外での特徴としては、
アルキルナフタレン
メリット:添加剤(特に酸化防止剤)の性能を向上させる。せん断に強い。
デメリット:粘度指数が低いため多くは添加できない。(熱劣化には強い)
ひまし油エステル
メリット:粘度指数が高い。(高熱でも安定)
デメリット:粘度数値で感じる以上に回転抵抗が大きい。加水分解によりいずれ劣化する。
といった点が挙げられます。
これらの情報から、
・高回転重視 ・NAエンジン ・熱負荷がそれほど大きくない
→ アルキルナフタレンを優先
・ターボ車 ・熱負荷が大きい ・高馬力エンジン
→ ひまし油エステルを優先
といった選択でよいと思います。
なお、両方を添加するのが当然一番いいわけで、Veriorではほとんどの商品で両方とも配合しております。
ただし、どちらか片一方だけの場合は総合力に勝るアルキルナフタレンを優先しています。
ひまし油エステルはその粘度指数の高さを活かして粘度指数向上剤のようにも使います。
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